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Redmine 2.3.0でのプラグイン動作メモ

先週Redmine 2.3.0がリリースされました。昨年はRedmineのバージョンアップ時にプラグイン動作に影響を与える大きな変更がありました。

その後の2.2, 2.3はバグ修正/機能追加が主でアーキテクチャには大きな変更がないので、そろそろ安定してきたと思われます。

Redmine 2.3.0での動作プラグイン

Redmineに入れいているプラグインの2.3.0動作状況を確認してみました。

Absolute datesプラグイン

動作状況はOKと思われます。

チケットなどの更新日時がデフォルトでは「9日前」や「9ヶ月前」と表現されます。これを年月日で表示するためのプラグインです。

[Tags]にある"for-redmine-2.0"は古いので、最新版(上述URLで開くページの[ZIP]をクリックしてダウンロードされるファイル"redmine_absolute_dates-master.zip"をインストールします。

Assetsプラグイン

動作状況はOKと思われます。

ファイルを添付したWikiやチケットをリストアップするプラグインです。どこにファイルを添付したかを探したりするのに役立ちます。

これも[Tags]にある"RELEASE_0_0_3"は古いので、最新版(上述URLで開くページの[ZIP]をクリックしてダウンロードされるファイル"redmine-assets-plugin-master.zip"をインストールします。

Bannarプラグイン

動作状況はOKと思われます。

Redmineのページの上部または下部にバナー(メッセージ表示領域)を付けて任意のメッセージを表示できるようにするプラグインです。バナーは全プロジェクト共通とプロジェクト固有と種類があります。タイマーで表示開始日時/表示終了日時指定も可能です。

[Tags]をクリックし最新のタグ(本日時点なら0.0.8)の[zip]をクリックしてダウンロードされるファイル"redmine_banner-0.0.8.zip"をインストールします。

Clipboard image pasteプラグイン

動作状況はOKと思われます。

クリップボードにコピーされている画像を添付ファイルとしてチケットやWikiに貼るプラグインです。ブラウザ内に画像貼り付け用ダイアログが表示され、貼り付け時に任意の矩形領域をクリップして添付ファイルにすることができ、また添付ファイル名はデフォルトで付けられるものを任意に変更することができます。次いでにファイル名を含む画像展開用textile記法またはサムネイルマクロの記法をクリップボードにコピーして本文に貼る機能もあります。
ただし、対応WebブラウザFirefoxまたはChromeです。

[Tags]をクリックし最新のタグ(本日時点ならv1.5 - released 1.5)の[zip]をクリックしてダウンロードされるファイル"clipboard_image_paste-1.5.zip"をインストールします。

Code reviewプラグイン

動作状況はOKと思われます。

リポジトリソースコードの任意行に紐づいたレビューチケットを作成することができます。最近いろいろ機能が増えているようですが、使いこなしていないので動作確認は一部機能だけです。

このURLから最新バージョンをダウンロードします。本日時点では"redmine_code_review-0.6.1.zip"です。

CSV importerプラグイン(2013-04-09修正)

動作状況は、新規チケットの取り込みはOKと思われます。
既存チケットの変更でエラーが発生しました。

CSVファイルに記載した情報からチケットを作成します。
使い方を研究していないので、簡単なチケット作成のみ動作確認しました。既存チケットの更新方法はわからないので未確認ですはエラーになりました。

上記URLから[Tags]をクリックして、最新のタグの[zip]をクリックしてファイルをダウンロードします。本日時点では"1.2.2"が最新です。

CSVファイルは、1行目に見出しとして各列の項目名(日本語だとエラーになったのでASCII文字で記載の場合インポート時に文字コードを指定すればOK)、2行目以降に1行1件でデータを記載しました。
ファイルをアップロードすると、見出しを解析してどの見出しがチケットのどのフィールドに対応するかを指定する画面になります。

既存チケットの更新で発生したエラーは次です。

NoMethodError (undefined method `each' for nil:NilClass):
  app/models/query.rb:310:in `available_filters'
  app/models/query.rb:321:in `add_filter'
Issue templatesプラグイン

動作状況はNGですが、バグレポートにパッチが記載されており、その処置を入れるとバグ回避は可能です。

チケット記載内容のひな形をいくつか作成し登録しておくと、新しいチケット作成時にそのひな形を選択することで作成しておいた文面が適用されます。

上記URLから最新版ファイルをダウンロードします。本日時点では"redmine_issue_templates-0.0.5.zip"です。ただし、Redmine-2.3.0での変更でドロップダウンリストが消える問題があるため、次のバグレポートにある修正が必要です。
https://bitbucket.org/akiko_pusu/redmine_issue_templates/issue/26

Parking lot chartプラグイン

動作状況はOKと思われます。

バージョンごとに期日とバージョンに紐づいているチケットの完了状況を付箋紙を貼った一覧のように表示し、バージョンの期日と未完了チケット有無で色付けをします。
バージョンを多数作成している場合、一覧把握が容易になるので、毎月リリースとか毎週リリースのようにイテレーション開発するプロジェクトなどで重宝します。

[Tags]にあるものは古いので、上記URLを開いて[ZIP]をクリックしてmasterブランチの最新をダウンロードします。

Wiki extensionsプラグイン

動作状況はOKと思われます。

Wiki機能を拡張するマクロなどが提供されます。最近更新されたWikiページ(recent)やページにタグを付けておき、タグクラウド表示する機能、更新者/更新日、Wikiページへのコメント記入機能、投票機能、プロジェクト固有StyleSheet、Footer、任意のWikiページをプロジェクトメニューに追加する機能他があり、Wikiを活用するプロジェクトでは大変重宝します。

ここから最新バージョンのファイルをダウンロードしてインストールします。本日時点では"redmine_wiki_extensions-0.6.2.zip"です。

XLS exportプラグイン(2013-03-29追記)

動作状況はOKと思われます。

チケット一覧に表示されるチケット内容をExcel形式ファイルにエクスポートするプラグインです。チケットの状況をRedmineを見れない場にて確認するときに使えると思います。例えば、Redmineへアクセスし画面を表示する設備のない会議室や、メールでしか伝達できない場所へチケットの状況を送るときなどです。

オリジナルのXLS exportプラグインRedmine 2.3.xに対応していないので、別途フォークして修正を加えているtwo-pack版を使用します。このURLから[Tags]のリンクをたどって最新のアーカイブファイルをダウンロードしてインストールします。本日時点では 0.2.1.t2 が最新です。

なお、本プラグインは別途 Plugin views with revisions を必要とします。

READMEにある手順に沿ってインストールします。最初、READMEの手順を読まずにふつうのプラグインインストール手順のみ実施していたので、オプションをクリックするとエラーが発生していました。READMEにある次の実行が必要です。

 bundle exec rake redmine:plugins:process_version_change RAILS_ENV=production

Redmine 2.3.0メモ

Redmine 2.3.0インストール変更点

Gemをbundleコマンドでインストールするとき、以前は--withoutで使用しないデータベースを除外指定する必要がありました(MySQLを使う場合、--without postgresql sqlite ...)。

2.3.0からは、database.ymlの定義を参照し使用するデータベース用のgemだけインストールするようになったので、--withoutでのデータベース除外指定は不要になりました。