最近登場したNetBeansプラグインから、Emacsキーバインドを強化するMoreEmacsプラグイン、ダークテーマ化するDarcula LAF for NetBeans、エディタペインの背景に画像を表示するItaEditorの3つを紹介します。
MoreEmacsプラグイン
NetBeans IDEには標準でEmacsキーバインドが用意されているので、Emacs使いがNetBeans IDEを使う際はキーバインドをデフォルトからEmacsに変更することで、手に馴染んだエディタ操作が可能です。しかし、残念なことにNetBeans IDEが標準で用意するEmacsキーバインドには、Emacsの機能で多用するset-mark機能がありません。Emacs使いにとってこれは、特にテキストの一部(複数行)をカット(またはコピー)して別の場所にペーストするという編集操作に大きな支障となり、使い勝手が悪くなっていました。「set-markができないからNetBeansは使わない」という声もあるほどです。
そのような現状に、新たなEmacsキーバインドを提供するプラグインMoreEmacsが登場しました。
https://github.com/yas99en/moreemacsnb
NetBeans 8.1のプラグインサイトに登録されているので、NetBeans 8.1以降であれば、[ツール]メニュー > [プラグイン] > [使用可能なプラグイン]タブ で一覧の中に「MoreEmacs」があります。これをチェックして[インストール]ボタンでインストールされます。
インストール後、再起動を促されるので、再起動してからキーマップでプロファイルをMoreEmacsに変更します。
Darcula LAF for NetBeans
NetBeans IDEのデフォルトは白背景に黒文字ですが、プログラミングのように長時間使用するには明るすぎて目に厳しいので、背景を光量が少なくなる黒に近い灰色基調とする、いわゆるダークテーマに設定することが好まれます。
NetBeans IDEで、ダークテーマとするには、従来はDark Look And Feel Themesプラグインをインストールし、ルック・アンド・フィールをDark MetalまたはDark Nimbusに変更することで実現できていました。
最近、あらたなダークテーマ(LAF)のプラグインが登場しました。このプラグインは、JetBrains社製のIDE IntelliJ IDEA 12から取り込まれたダークテーマを元にしたものだそうです。
https://github.com/Revivius/nb-darcula
NetBeans 8.0および8.1のプラグインサイトに登録されているので、NetBeans 8.0以降であれば、[ツール]メニュー > [プラグイン] > [使用可能なプラグイン]タブ で一覧の中に「Darcula LAF」があります。これをチェックして[インストール]ボタンでインストールされます。
Dark Look And Feelがやや青系のダークテーマに対して、Darculaは灰色系のダークテーマです。
ItaEditor
NetBeans IDEでテキスト編集(エディタ)ペインの背景に画像を表示するプラグインです。昔から時おりNetBeansで背景に画像を表示させたい、という声を耳にすることがありましたが、ようやく実現されました。
http://wintermaples.hateblo.jp/entries/2016/02/14
NetBeansのプラグインサイトには登録されていないので、作者のブログからnbmファイルをダウンロードしてインストールします。上述ブログからダウンロード先のリンクをクリックすると次のファイルがダウンロードされます。
- wintermaples-itaeditor-1.1.2.nbm
これを、[ツール]メニュー > [プラグイン] > [ダウンロード済]タブ > [プラグインの追加]ボタンから指定し、[インストール]ボタンをクリックしてインストールします。
インストール後、[ツール]メニュー > [オプション] > [外観]ボタン > [背景画像]タブを選択します。
背景画像URI欄に、手入力で背景に表示させたい画像のパスをURI形式で記載します。
Windows OSの場合は、file:/ にドライブ文字とコロンを入れ、ディレクトリ区切りはスラッシュ「/」で入力します。
透明度、倍率を適宜調整します。
今回、NetBeans Dukeの画像を背景に貼ってみます。
Duke画像はBSDライセンスで次のサイトで公開されています。
https://duke.kenai.com/
NetBeans Duke画像は次です。
https://duke.kenai.com/netbeans/index.html
ここから、PowerToolRender.pngを取得します。任意のディレクトリに保存し、そのURIを上述の設定に入力します。