JavaOne 2014 SFに参加して、JavaFX関連についてまとめてみます。
JavaOne 2014 SFの参加者(登録者)は9000人を越えたそうです。セッション数も500を越えています。JavaFXに関するセッションは、題名の単純検索で50個強ありました。
スライドや動画が順次公開されていますので、聴講したセッションもしなかったセッションも含めてテーマ・分野でまとめていきます。
企業でのJavaFX活用事例
今年は、JavaFXを活用した事例のセッションが増えていました。
企業レベルでの活用事例では、著名なところで、NASA, ボーイング社、エアバス社、フォルクスワーゲン社などがあります。その他、大学等の研究でのデータ可視化事例のセッションもありました。JavaFXが、フォーム画面だけでなく、2Dグラフィックス、3Dグラフィックス、サウンド、動画などの高機能GUIをサポートしていること、Windows、Linux、Mac OS Xなど複数OSに対応していることなどが採用の理由として見聞きしました。
NASA、ボーイング社、エアバス社は、もともとNetBeans Platformの上に社内エンジニアリングツールを開発することでウィンドウ&メニュー体系を標準化しています。最近は3Dグラフィックスが必要なエンジニアリングツールもNetBeans Platform(Swingで作られている)の中にJavaFXを使って実現しています。
フォルクスワーゲン社は、自動車のダッシュボードに搭載するカーナビゲーション&エンターテイメント機器のユーザーインタフェース・プロトタイプを従来のFlexからJavaFXに切り替えて、より高度化・複雑化するUIの開発に対応しているという事例です。
その他、石油&ガス掘削(ボーリング)の解析ツールをJavaFXで開発したEriksfiord/INT社の事例がありました。こちらもNetBeans Platform上で開発されています。
研究分野でのJavaFX活用事例
AIの研究で、ニューラルネットワークの可視化にJavaFXを使った事例があります。ベオグラード大学のZoran Sevarac 准教授で、昨年のDukes Choiceを受賞しています。
オープンソースのフレームワークとして公開されています。
NetBeans Platform上に、JavaFX 3D、FXyz、Visualization APIを使ってNeurophの3Dを開発しています。
建築の工業エンジニア Jose PeredaさんによるJavaFX 3D事例で、ルービックキューブ、Leap Motion v2による手の動きをシーングラフに取り込み、建築の3次元可視化などを紹介しました。書籍「JavaFX 8 Introduction by Example」の共著者でもあります。