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Liberica JDK 12でJavaFXアプリケーションをIntelliJ IDEA上で作成

Java SE 12がリリース

先月3月20日Java SE 12(Oracle JDK 12およびOracleがビルドしたOpenJDK 12)がリリースされました。Java SE 12は半年毎のフィーチャーリリース(機能のアップデート)となります。

Oracle JDKは、Java SE 11から運用に使用する場合は有償ライセンスが必要となりました。開発用途ではOTNライセンスの下で無償提供されています。
OracleがビルドしたOpenJDKは用途によらず無償提供されています。

また、OpenJDKはオープンソース化されており、Oracle以外のいくつかの組織がそれぞれビルドしたOpenJDK 12が幾つかリリースされています。これらは無償提供され、また有償の技術サポートが提供されています。

JavaFXとOpenJDK

Oracleは、Java SE 11以降Oracle JDKOracleがビルドするOpenJDKからJavaFXを外してリリースしています。ただし、JavaFXはOpenJDKプロジェクトの一部として開発が継続しており、独立したライブラリとしてリリースされているほか、Oracle以外の組織が提供する一部のOpenJDKバイナリに組み込まれています。現時点では、次のOpenJDKにJavaFXが組み込まれています。

4月11日時点では、Liberica JDK 12がリリースされていますが、ZuluFX 12は未だリリースされていません。
5月4日時点ではZuluFX 12がリリースされていました。

Liberica JDK 12の入手とインストール(Windows 10)

Liberica JDKは、BellSoft ltd社(米国およびロシアにオフィスを持っている)がビルドするOpenJDKで、Windows向けには32bit版、64bit版が提供され、またJavaFX同梱版とJavaFX非同梱版が提供されています。

OpenJDKのWindows版では、MSI形式のインストーラーとZIP形式の2種が用意されています。MSI形式は環境変数PATHも設定されるので、複数JDKを使い分ける開発環境ではZIP形式の方がよいと思います。

今回は、Windows 64bit版 JavaFX同梱のZIP形式を入手します。

任意の場所に展開します。
例えば、C:\Program Files\Java の下に展開すると、jdk-12のフォルダが生成されるので、適宜liberica-jdk-12 のように分かりやすい名前に変更しておきます。

IntelliJ IDEA Community版で使用

IntelliJ IDEAで使用するJDKを定義するには、[File]メニュー > [Project Structure]をクリックし、「Project Structure]画面の左側ペインで[SDKs]を選択、中央ペインの上部にある[+]をクリック、ポップアップされるメニューから[JDK]をクリック、「Select Home Directory for JDK」ダイアログでLiberica JDK 12をインストールしたディレクトリを指定します。

JavaFXアプリケーションの作成

IntelliJ IDEAでJavaFXアプリケーションを作成します。
[File]メニュー > [New] > [Project] で「New Project」ダイアログを開き、左側ペインで[Java]を選択、[Project SDK]欄にliberica-jdk-12を選びます。

これで、JavaFXのクラスを利用したアプリケーションを記述できるようになります。