数人で1つの文書を共同編集することになりました。文書作成ツールとしては、Microsoft Wordを使用します。これは、共通で利用可能な文章作成ツールがMicrosoft OfficeかWindows 7 OS標準搭載ツール(メモ帳かWordPad)に限られていたので、ほぼ必然的にWordとなりました*1。
ここでは、まだ多くのオフィスにおいて使われているWindows 7とMicrosoft Office 2010または2013を前提としています。
参考書籍
Wordの機能説明ではなく、Wordで文書を作成する際の使いこなしを書いた本が次になります。ずいぶん前に買っていた本ですが、今回共同編集にあたり、使い方を揃え、スタイルを定義して、テンプレートを用意するのに大いに役に立っています。

エンジニアのためのWord再入門講座 美しくメンテナンス性の高い開発ドキュメントの作り方
- 作者: 佐藤竜一
- 出版社/メーカー: 翔泳社
- 発売日: 2008/05/22
- メディア: 単行本
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フォント
WordのデフォルトではMS 明朝 10.5ptを使用しています。画面上ではMS 明朝の10.5ptはビットマップフォントでとても汚く見えます。そこで、メイリオフォントを使用するように変更します。
フォントの変更は、文字列を選択して[ホーム]リボンのフォント欄でフォントを選択する方法では新たな段落で文字を記載するたびに修正しなくてはなりません。そこで、スタイルの段落設定でフォントを設定します。上述書籍では、標準スタイルに手を入れるのは避け、本文スタイルに手を入れることを推奨しています。そこで本文スタイルのフォントを変更します。
本文のスタイルのフォントをメイリオに変更します。サイズは10.5ptのままですが、2行を占有してしまいます。デフォルトの行送りは18ptですが、メイリオフォントは文字の高さに加えてウムラウト・チルダの領域を持つため、10.5ptの文字サイズのときにフォントの高さが18ptを超えます。するとWordは+1行を使用するので2行を占有し、行間が異常に開いてしまいます。
回避策として、本文スタイルの段落の設定で間隔を、[1ページの行数を指定時に文字を行グリッド線に合わせる]のチェックを外し、行間を倍数に、間隔を0.88に設定します。
見出し
アウトラインと見出しの対応付け
章節番号が付くように、アウトラインのレベルとスタイルの見出しを対応付けます。[ホーム]タブの[アウトライン]ボタンから[新しいアウトラインの定義]で[オプション]ボタンで設定項目を増やしてから、[レベルと対応付ける見出しスタイル]にレベル1と見出し1、レベル2と見出し2、・・・のようにレベルと見出しを対応付けていきます。
図表番号
図表番号の形式を決めます。見出しレベル2に連番を付けるようにします。フォントもメイリオに設定し、行間隔の調整をし、次の段落スタイルを本文にします。
目次
フッターに目次を付与するようにします。
テンプレートの保存と使用
ここまでの設定をしたWordファイルを、dotx形式で保存します。
文書作成の規約
- 英数字は半角に揃える(全角英数字は使用しない)
- カタカナは全角に揃える(半角カナを使わない)
- 句読点は「、。」に揃える(「,.」は使わない)
- 文体はだ・である調に揃える(です・ます調は使わない)
- 表の上には表番号と表の名称を記述する
- 図の下には図番号と図の名称を記述する
- 文章中で見出しや図表番号を記述するときは、相互参照を使用する