お題
Windows 7は、新機能の追加およびセキュリティ以外の修正を行うメインストリームサポートが2015年1月に終了しています。そして、セキュリティ修正を行う延長サポートは2020年1月に終了の予定です。
何らかの理由によりWindows 7でないと動作しない機能を使うために、これから新たにWindows 7を載せたPCを調達しなくてはならないとします。その理由とは、例えば、独自のPCI(PCI Express)カードを開発してPCに組み込んで使用している場合で、そのカードのドライバーソフトウェアがWindows 10に対応しておらず、直ちに対応することができない等です。
Windows 7 の販売終了日
Microsoftのサイトによると、Windows 7(Professional版)の販売終了は、製品版ソフトウェアが2013年10月、Windowsプレインストール済みPCの販売終了が2016年10月とあります。
https://support.microsoft.com/ja-jp/help/13853/windows-lifecycle-fact-sheet
各PCメーカーのWindowsプレインストールマシン販売状況
日本HP
日本HPの「Windows 7 Professionalプリインストールモデル販売継続予定のご案内(2017年12月版)」によると
マイクロソフトは、「Windows 10 Proからのダウングレード権を行使したWindows 7 ProfessionalもしくはWindows 8.1 Proプリインストールモデル」のPCメーカーからの出荷期限を2018年10月31日までとしています。
とあり、受注期限が、HP ProDesk/HP EliteDeskは2018年9月末まで、ZシリーズはZ240が2018年7月末までと既に終了しています。
http://jp.ext.hp.com/partners/reseller/partnernews/pdfs/ws7preinstall201712.pdf
その他
Dell、富士通、Panasonic、NEC、エプソンとざっとWebで見た限りでは、Windows 7をプレインストールしたマシンを販売してはいませんでした。
ダウングレード権の行使によるWindows 7の利用
Windows 10 Pro搭載マシンを購入し、ダウングレード権の行使によってWindows 7 Professionalを入れる場合は、次を入手し、自身でWindows 7を新規にインストールする必要があります。
ただし、現時点でWindows 7 Professionalのインストールメディアを入手することには制約があります。Windows 7が既に販売終了しているので、Microsoftボリュームライセンス(少量ならOpen License?)でWindows 10 Proのライセンスを購入し、Windows 7のメディアをダウンロードするといった手段が必要になりそうです。この場合、購入したPCのOEMライセンスのWindows 10 Proとダブってしまい無駄な費用が発生してしまいます。
また、最新のパーツはWindows 7が対応できないものがあるので、購入する機種はWindows 7に対応可能なパーツで構成されている必要があります。
- Intel CPUは、第7世代(Kaby Lake)以降はWindows 10にのみ対応(動作はするが、Windows Updateがブロックされる模様)
- AMD CPUは、Ryzen以降は対応せず
ダウングレード権によるWindows 7の利用期限
Microsoftのサイトによると、
7.ダウングレード権。お客様は、製造業者またはインストール業者から Windows の Professional バージョンがプレインストールされているデバイスを取得した場合、Windows 8.1 Pro または Windows 7 Professional バージョンを使用できますが、マイクロソフトが、(aka.ms/windowslifecycle) に規定されているとおり、かかる旧バージョンのサポートを提供している期間に限ります。
とあります。Windows 7のサポート期間は2020年1月に終了するので、この規定によるとWindows 7 ProfessionalがプレインストールされたPCを購入した場合、Windows 7 Professionalに使用は2020年1月までとなるように解釈できます。
https://www.microsoft.com/en-us/Useterms/OEM/Windows/10/UseTerms_OEM_Windows_10_Japanese.htm
NECのサイトでは、
Windows 10 Pro のダウングレード権により、Windows 7 Professional または Windows 8.1 Pro がプレインストールされたデバイスを利用の場合、Windows 7 Professional, Windows 8.1 Pro のサポートを提供している期間に限り利用が認められます。サポート期間が終了後は、デバイスにライセンスされている Windows 10 Pro に置き換えてご利用いただくことが必要となります。サポート期間終了後に引き続き Windows 7 Professional, Windows 8.1 Pro をご利用希望される際には、Microsoft ボリュームライセンスを通じて、ライセンスを別途取得いただく必要がございます。
との記載があり、ライセンスを別途取得(どのライセンスなのかは明記なし)する必要があるようです。
Windows 10 Proダウングレード権のご案内 :サポート情報: ビジネスPC | NEC
Windows Embedded Standard 7の寿命
Windows Embedded Standard 7は、メインストリームサポートが2015年10月に終了しており、延長サポートは2020年10月に終了の予定です。