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CentOS 5用のC++ライブラリ(Qt/ACE+TAO/Boost)RPMパッケージ作成

以下のC++開発用ライブラリがバージョンアップしているので、CentOS 5用にRPMパッケージを更新してみました。RPMパッケージはファイルサイズが大きいので、個人ページでは容量制限をオーバーしてしまい、手順のみCentOS 5用バイナリパッケージのWebページで公開しています。

  • Qt 4.5.1
  • ACE+TAO 5.6.9
  • Boost 1.39.0

Qt 4.5.1

Ver.4.5から、LGPL版が提供されるようになり、他のオープンソースGUIツールキットと同列に比較・選択できるようになりました。今回、Fedora 12(開発途上)のsrc.rpmを持ってきたところ、無修正でCentOS 5上でRPMバイナリを構築できました。qt.specを見たところ、Fedoraだけでなく、Red Hat Enterprise Linux(RHEL)用の定義も追加されていました。来たるRHEL 6に向けた作業が入っているのではないか思われます。

GraphicsMagick

なお、ビルド時に、GraphicsMagickが必要とエラーが出ました(BuildRequiresに指定あり)。初めて聞く名前なので、何だろうと調べてみると、有名なImageMagickから分派したプロジェクトだそうです。コマンド体系(命名)が変わったほかは何が違うんだろうか? こちらもRPMパッケージを作る手順は書きました。

ACE+TAO 5.6.9

リリースされたのは知っていましたが、忙しく手をつけていませんでした。こちらは5.6.7からRPMパッケージ作成手順に違いはありません。
なお、5.6.7にはスレッドのバグがあるので、5.6.8以降に上げた方がよさそうですが、5.6.9はLinuxでの目立った修正はなさそうです。VxWorks関係の修正が目立ちます。LynxOSに関する変更もある、LynxOS、懐かしい・・・。

Linuxに関係する修正メモ
  • カーネルのブートオプションでclock=pitを指定しているときに、CPUクロックを正確に取得できないことがあり、ACEのHigh_Res_Timerで対処

Boost 1.39.0

最近、Boostのバージョンアップが続きます。CentOS 5の標準パッケージでは、Boost 1.33.1なので、だいぶ開きがでてきました。